2019年11月 動画編集ソフトの話
Adobe Premiere Elements 12(2013年)を使用中ですが次のソフトを物色中
→CyberLink PowerDirector 17 ultra を使うことが多くなりました

Premiere Elements 12 について

私が現在メインとして使っている動画編集ソフトは、「Adobe Premiere Elements 12(2013年)」です。
2011年のテレビ放送地デジ化や、レンタルビデオのブルーレイ化など、1920×1080ピクセルのFHDが一般的になったことをきっかけに、FHD編集ができるようにと、2014年に購入したものです。他にに64bitOSに対応したソフトを導入したいということもありました。
編集しやすいソフトで映像用ブルーレイディスク作りや、FHD動画編集に使っています。ただし、ダウンコンバート画質がダメダメで、映像用DVDは作りや、縮小動画作りにはこのソフトは使っていません(使い物になりません)。



Premiere Elements 12 の使い勝手のよいところ
1. マルチトラック
 私は演奏会記録に使うので、複数のカメラデータと、録音の音声データを置ける必要があります。
2. 音声波形表示
 複数トラックを同期させるには、音声波形の表示機能は必須です。
3. オーディオスクラブ
 カーソル移動で音声が再生されると、(2)と併せてトラック同期がしやすくなります。
4. クリップ毎に再生のON/OFF指定ができる
 どのカメラの映像を、そのクリップの映像するか選択作業するときに便利です。
 クリップの透明/不透明、クリップ削除/復帰でも代替できるが、手際が落ちます。
Premiere Elements 12 のいまいちなところ
1. 元動画FHD1920p×1080p -> DVD用720p×480pなど、縮小画質がダメダメです。
キャプチャ画像...使い物にならない画質です。ビットレート設定などでなく、このソフトの縮小アルゴリズムの問題でしょう。


動画縮小画質の目安
下の画像は、FHDの元動画(1920*1080)のキャプチャ静止画をPhotoshopで縮小した画像(720*400)です。

上のPremiere Elementsの縮小画像を比較してみてください。Premiere Elementsの縮小仕事がいかにだめか見てとれるかと思います(同じAdobe製なのに)。
動画は写真の集合体、この画質を縮小の標準画質としてよいでしょう。縮小ですから画素数は減りますが、減らし方にソフトの良し悪しがでるというわけです。FHD動画を縮小して映像DVD用にしたり、WEBアップロード用に動画を縮小することはよくある作業ですから。縮小仕事は動画ソフトの大切な仕事です。
Premiere Elementsに限らずどの編集ソフトも、FHDソースを、FHD出力したときの画質はよいのです(当たり前か)。縮小映像の画質の良いことも、私が求める編集ソフトの条件の一つです。
私の場合、動画縮小の必要があるときは、Premiere Elementsで編集した後のFHDファイルを、別のソフトで縮小してDVDとしたり、WEBアップロードしたりしています。

2. レンダリング&エンコードの時間がかかる
1時間のFHD動画のレンダリング&エンコードに要する時間は、私のPC環境では2時間かかります。だいたい動画再生時間の2倍くらいです。他のソフトでエンコードするとPremiere Elementsより早いのでソフトのつくりのせいだろうと想像しています。

3. 映像用ブルーレイディスク出力がディスクドライブのみ
映像用ブルーレイディスクを作る場合、書き込みが高速であったり、繰り返し使用ができたりすることから、オーサリングデータはディスクイメージやフォルダはハードディスクに出力したくなります。しかし、Premiere Elements 12 では、ディスクを入れたディスクドライブにしか出力できません。
映像用ブルーレイディスクをコピーする必要があるときは、Premiere Elements 12環境でブルーレイディスク1枚だけ作り、そのフォルダをハードディスクコピーしてマスターフォルダとし、それをディスク書き込みソフトでブルーレイディスクに必要枚書き込むという手順にしています。でなければいちいち膨大なオーサリング時間が必要になってしまします。

4. 4K/8K非対応
出力を4K/8Kにする必要は、私には多くありませんが、カメラの4K/8Kデータを取り込める必要はあります。
2019年...次のソフト物色中

さて時は経ち2019年。Windows7も2020年にはサポート切れ。Windpws XP から Windows 7にしたときもサポートが切れてからだいぶして乗り換えた私です。新しさより、今の環境の安定性を第一に考えています。Windows 7 乗り換え時は、32bitOSから64bitOSへ移行したいとう必要もありました。Win7からWin10へは、サポートの問題だけで、私の必然が無いので、メインOSは、まだしばらくWindows7(64bit)でいくと思います。仕事では、Windows10を使ったり、サブ機としてWindows10のノートPCを所有したりしていますが、Win10はまだメインOSとはしません。
Adobe Premiere Elements 12は、4Kに対応していません。出力は対応しなくてもよいのですが、4Kの撮影データを直に入力できないというのは不満要素になるでしょう。質のよい4KデータならFHD出力に対してクロップ(トリミング)やズームやパンなどの効果を編集で整えられる余裕がでるからです。

2019年の動画環境のほうは、4Kを撮れるビデオカメラが一般的になってきました...
スチールカメラの画素数が一時期上がり続け、商業宣伝的には高画素数カメラを高性能とうたうまやかしの構図も作られました。デジタル技術的には、小さなセンサーを多分割して高画素センサーは作れますが、レンズはアナログな仕事をします。小さすぎる画素にはうまく光をのせられない限界がきます。そうなると、膨大なゴミデータの集まりの低質高画素データが作られるだけです。
最近の家庭用ビデオカメラを調べたら、デジカメと同じ現象がおきていました。
デジカメ最小クラスの1/2.3(6mm×4mm)サイズよりさらに小さい1/5.8サイズ(3mm×2mm)というセンサーが家庭用ビデオカメラの主流になっています。これで4K(800万画素)撮影は無理があると思います。低質4Kデータ満載と想像されます。デジカメの高画素化の時と同じ様相です。iPhoneのセンサーよりずっと小さいですから、名ばかりの4Kビデオカメラです。1/2.3クラスセンサービデオカメラは、4K対応で10万円以上のものばかり。1/2.3クラスセンサーでFHD(2K)というコスパなビデオカメラは中古探しの世界になっていました。
センサーの大きいデジタル一眼レフ(APSCで24mm×18mm)などでも動画は撮れますし、演奏会記録では音声は別の録音データと合わせますから、録音性能にもこだわりません。ただ、デジカメでの動画は1動画30分というしばりがあったと思います。演奏会記録ではここに気をつけて撮影の区切りや、カメラ連携を考える必要があるでしょう。30分しばりは、スチールカメラとビデオカメラの関税の違いによるものと聞いた気がします。ビデオカメラ扱いになると価格が高くなるんだとか。
1. Adobe Premiere Pro系
性能はよいと思いますが、購入形態がサブスクリプション型(月毎、年毎に料金が発生)ばかりになり、永続型がなくなりました。性能はよくとも、こういうタイプは、私の候補外です。

2.Adobe Premiere Elements系
(1) Premiere Elements 13 から4Kに対応 ->候補(2019年時点では探しにくい)
  -->ヤフオクで購入してしまいました。動画縮小性能は変わらずダメダメでした。
(2) Premiere Elements 2014(インターフェイスデザイン小変更あり) ->候補(2019年時点では探しにくい)
(3) Premiere Elements 2015 64bitOSのみ ->候補(2019年時点では探しにくい)
(4) Premiere Elements 18 ブルーレイ書き出し機能が省かれる->候補外
(5) Premiere Elements 20 Win7のサポート無くなる ->候補外

3.CyberLink PowerDirector系
(1) PowerDirector 17 ultra
 Windows7対応は実質17までなので、17が買えるうちにと購入しました。
 レンダリング、ダウンコンバートは良好


 音声波形表示はあるがオーディオスクラブオーディオスクラブは無し
 クリップ毎のアクティブ/非アクティブ機能無し(不透明度の調整で代替可)



(2) PowerDirector 18 ULTIMATE
 今年2019年9月に販売開始されたということで、購入して試すが、Win7では、ドルビー音声の動画データは取り込めないとわかり返品する。ビデオカメラの動画データはドルビー音声のものが多いので、取り込めないのはWin7使いには不便である。
 レンダリング、ダウンコンバートは良好
 音声波形表示あり。オーディオスクラブがこのバージョンからつく
 分割クリップのアクティブ/非アクティブ機能は無し(不透明度の調整で代替可)

4.PEGASYS TMPGEnc Video Mastering Works 7
お試し版をダウンロードして試す。
レンダリング、ダウンコンバート良好


音声波形表示あり(表示すると再描画に時間がかかる。
 (詳しく使っていないので何か設定があるかもしれない)
音声スクラブがあるので正確なタイムライン同期同期がとれる。
クリップ毎のアクティブ/非アクティブ機能無し(不透明度の調整で代替可)



DBD、Blu-rayにオーサリングするには、TMPGEnc Authoring Works 6などのオーサリングツールが必要となる。

5.nero Video 2019
Windows95の頃からのディスク書き込みソフトの老舗のnero。セットされていた動画編集ソフトも優れていた。私は Win95/98でnero6、 WinXPでnero10を使っていた。編集しやすく、編集部のみレンダリングというスマートエンコード機能があり軽快なソフトであった。
最近は動画編集ソフト紹介のWEBでも話題にされていないが、調べてみるとまだ販売されていた。動画編集のみの nero video が4,800円、安! DVD/Blu-Rayオーサリングもできる。
安かったので nero video 買って Windows10(x64), Core i3(1.8G), 4GB という非力なノートPC環境にインストールして使ってみた。
 レンダリング、ダウンコンバートは良好


 おなじみのスマートエンコードは健在で、ソース映像画素と出力映像画素が合っているときは、レンダリングは編集部分のみで軽快に処理される。
 音声波形表示はあるがオーディオスクラブは無し
 クリップ毎のアクティブ/非アクティブ機能は無し(不透明度の調整で代替可)
 Windows10はムービーメーカーが標準装備でなくなったので、個人的にはWin10PCに安いneroを入れておくといいかなと感じる。しかも、neroにはムービーメーカー・プロジェクトファイルを読み込むオマケ付き。コスパ最強なソフトかも。



6.Wondershare Filmora9 / 6.iSkysoft Filmora9 <-- どういう関係なの?
お試し版をダウンロードして試す。
レンダリング、ダウンコンバート良好、ダウンコンバートはやや時間がかかる。
音声波形表示あり。オーディオスクラブ無し
分割クリップのアクティブ/非アクティブ機能は無し(不透明度の調整で代替可)


7.Corel VideoStudio Pro 2019
お試し版をダウンロードして試す。
Win7では音声がドルビーオーディオの動画データは取り込めない。
オーディオスクラブ無し。
音声波形表示できないのか? 分割クリップのアクティブ/非アクティブ機能無し。(お試し版は透明化できないのか?)
マルチトラックが使いにくい(お試し版のせいか?トラックが増やせなかった)。
レンダリング、ダウンコンバート良好。


動画ソフトは慣れているつもりだがインターフェイスがよくわからず、使いこなせない。



Premiere Elements 12の性能不足を補うために併用しているソフト
(1) iSkysoft DVD Burner
Premiere Elementsで編集・出力したFHDデータを、ダウンコンバートして、映像用DVDを作る。


(2) CyberLink PowerProducer 6
Premiere Elementsで出力できないBDAV形式の映像用ブルーレイディスクを作る。
好印象なソフト
(1) PowerDirector 18(Win10/8 x64環境) / 17(Win7 x64環境)
Windows10/8x64環境なら18、Windows7x64環境なら17

(2)nero video 2019
久しぶりに触ったneroが、安くて思いの他よくてびっくり。5000円弱で買えるので(オーサリングまでだとPlatinumで6000円ほど)、MovieMaker非搭載のWin10の補助ツールとしても気楽に買える。Windows95時代のインターフェイスと基本変わらぬが、マルチトラック、4K/8K対応など、インターフェイス設計コストをかけずに機能面だけ随時追加していることがソフトの安さを生んでいるのかもしれない。また64bitOSで使えるけれども、64bitOS専用版と新しくしていないところも安さの一員かもしれない。
安くて気にいったので紹介ページを作りました --> nero video 2019の使い方

(3)TMPGEnc Video Mastering Works 7
動画編集ソフトとして評判のよいTMPGEnc。編集使い勝手は、Premiere Elementsのようなインターフェイスに慣れた私には慣れが必要。欲しい機能がそろっているソフト。

(4)Premiere Elements
編集インターフェイスは一番いいと思う --> 現在ではそれしかよい点をみつけられない
最新版は動画編集のみでディスク焼きまでできない、エンコード時間は相変わらず長い、ダウンコンバート画質は相変わらず悪し。
今や好印象なソフトとしてあげられなくなったかも...。

2022年現在
PowerDirector 17を使うことが多くなっている。サブPCには nero video をインストールし手軽な動画編集ツールとしている。 Premiere Elements もまだときどき使っている。
もどる