私は趣味で楽器を楽しんでいます。演奏会のステージにあがることもあります。
演奏会を記録したいと思うわけですが、予算と人手が足りないことがほとんどです。
とはいえ動きのない固定画角カメラ映像記録だけでは寂しいです。
演奏会の記録では、ソロや、担当楽器にズームインしたいこともでてきます。
しかし、撮影者が演奏曲を知っていることは少なく、音楽や楽器に無縁の方に撮影をお願いすることもあります。
最低限次のように準備して記録しておけば、編集段階で調整して、そこそこの映像にできると感じています。
【映像記録】
固定画角カメラ1台...三脚にセットして楽団全体が収まるように画角を設定し開演から終演まで記録
フリー撮影カメラ1台...三脚にセットして撮影者に自由に撮ってもらう
【音声記録】
デジタル録音機1台...ホールの吊りマイク出力を入力
編集では、音声と2つのカメラのタイムラインを合わせます。音声は、ビデオカメラ音声は使わず、ホールのマイクからのデジタル録音機の音声を使います。
映像は動きのありフリーカメラ映像をメインに使い、撮影箇所と担当楽器の整合が大きく違う場合や、映像が揺れていて定まらない部分などに、固定カメラの映像を使うように編集します。
1固定カメラ(全体)
全体像を入れる画角は以下のような感じになります。固定カメラの画角がこれになります。
両端が収まるように、水平を整えます。
2フリーカメラ
(1) パン(水平移動)するとき
特に目立ったソロやパートアンサンブルがないときはゆっくり左右パンすることが多いです。左右両端ではすぐに逆にパンせず少し間をとってから逆方向にパンしていきます。
この場合は、最前列と最後列が収まるくらいのズーム画角を最大とするとよいです。記録映像を見るのは出演者なことが多いですから画角に入っている率を上げたほうがよいと思うからです。
(2) ズームイン時
ソロなど、ズームインしたとき、空白を作るより、映り込む人を増やすほうがよい感じがします。
(3) ズームイン&視点移動
ソロやメインのパートにズームインしていて、そこから次のソロやパートに視点移動しなければならないときが撮影していてやっかいです。
映像視聴したときに、カメラが動き映像が定まるまでの時間は見ていて落ち着かないからです。
プロの撮影では、複数カメラを使い、あらかじめスコアを読み、着目するパートを打ち合わせ、フェードしながら切り替えることが多いです。
1カメラではそれは無理ですので、おだやかにカメラ視点を移動すればよいです。急な動きだと視聴していて落ち着きません。
編集時にカメラ視点が定まるまでの間、固定カメラ映像を挟んだりもできますので、撮影者にストレスなく撮影してもらえばよいです。
上級テクニックとしては、視点Aから視点Bに移すまでの間にズームアウトを挟むというテクニックもあります。Aソロの終わる頃ズームアウトし、Bソロに向かってズームインします。
ただズームアウトだけでなくパン(左右)やチルト(上下)の動きも欲しくなり、なかなか面倒です。
併せて、撮影者が曲を知っていないとできませんので、依頼撮影の場合は実現は難しいです。(それができればプロカメラマンのようなものですから)

視点Aから視点Bへ移動する間にズームアウトを挟む(上級テクニック)

視点Aから視点Bへ穏やかに直接移動(通常はこちら)